2011/06/23

つづく家

つづく家は群馬県藤岡市に建つ家族4人の住まいです。
L型の平面形状、緑の丘のような庭が特徴の家です。
そこに住む家族そして家の成長がつづくよう「つづく家」と名づけました。

つづいていくために意匠、環境・設備、構造、コストの各分野において下記のような工夫をしています。

意匠
空間、内と外の連続性(つづく)を感じさせる平面形状ですが、軒を低く抑えることでめりはりや落ち着きを与えています。内部はすっきりした白の塗装仕上げを基調に構造用合板や柱、梁を現すことで質感のある室内としました。

環境・設備
外断熱・基礎断熱による高気密・高断熱化に加え、排気の熱・エネルギーを最後まで建物に還元する工夫をしています。
また、平面形状により夏は西日の遮断、冬はあえて西日を取り入れ帰宅時に暖かい室内の実現を試みています。夏や春、秋は高窓を利用した重力換気、冬はCO2排出量ゼロといわれる薪ストーブをメインの暖房設備としています。

構造
構造は在来軸組み工法を採用しています。一般的な構造方法ですが、構造が見える事を常に意識しながら構造計画を進めると、とても面白い空間となります。
耐震等級は特殊な平面形状でありながら2相当を実現しています。

コスト
柱、梁、構造用合板を現しとすることで、イニシャルコストの削減を図っています。また、構造上必要な水平構面を小屋裏空間として利用することで坪単価を抑えつつも広い床面積を確保しました。ランニングコストは高い環境性能の実現や仕上げ材の工夫によりメンテナンスが少なくなる工夫をしています。

お施主様ご了承の上、着工から竣工までを記事にします。