
途中に立寄ったオトリ屋さんの話では数は期待できないが掛れば腕くらいの太さの鮎なので、仕掛けは太めの方が良いとのこと。幸い、師の教えを守りシーズン通して太い仕掛けなので不安はない。
10時に釣り始める。さすが関東一の清流、川面を渡る風が気持ち良い。一時間ほど風に浸りながらのんびり竿を構えていると突然目印が下流に飛ぶ。竿を
ためるが、耐えきれずに下る。確かに腕ほどの太さの鮎が掛ったのが確認でき、一瞬ためらいながらも抜いた。オトリの3倍はありそうな野鮎がタモに収まる。香魚の名にふさわしい香りが辺りをつつむ。

長さは26cm。今度はそれをオトリにするとすぐに目印が飛ぶ。今度も大物のようで、大きなオトリと合わせるとさすがに抜くのをためらい、慎重にすくってとりこむ。
2時まで釣り、結果は3匹であったが、全て26cmの良型が揃ったことに満足し納竿とした。
夕食にさっそくいただく。さわやかな鮎の香りの中に、良質のウナギのような成熟した旨味があり、そして子持ちであった。今までで一番の鮎の味に感動し、上野村の川や山の環境の良さを感じた。
師に報告したところ、自分なら26cmのオトリに26cmが掛ってもぶっこ抜くとのこと。さすが我が師、スケールがでかい。
おそらく今年最後の鮎釣りとなる。
晴れ 鮎3匹