2014/10/21

脇田山荘を見学

先週末、脇田美術館にて公演会があり、脇田山荘も見学出来るということで事務所の秋の遠足を兼ね訪れた。
講演会では脇田山荘の設計者、吉村順三氏にゆかりのある先生方のお話を聞く。
吉村先生は教養では無く、素養で設計されていたのではという見解が印象的で、確かにあのなんとも言えない気持ちの良い空間は教養だけでは成し得ない部分なのかもしれないと思った。
また、世の中にある建物の大半は「たてもの」であり、建築とは言えない。という言葉も印象的であった。確かに目に映る大方の建物は「築く」という部分を省いてしまっているように感じる。

また、講演後、山荘内で講演者とは別の芸大の先生と話す機会があり、その先生には軽井沢という土地柄、「観光」についてお話をいただいた。観光の観は感じ取る事、光は素晴らしいもの。
日本人の言う観光とは本来の意味でのそれではなく、ただの遊びであると。
軽井沢には観光にふさわしい文化、建築が多く有る。しかし一方で、単なる遊びの相手にしかならないような事柄や「たてもの」にあふれているのも事実だと感じた。

何はともあれ名建築、小規模な山荘にこれだけの人が集まる。
建築の力、魅力を感じた秋の遠足。