肉としては好物の一つだが、横たわる鹿は初めて。
皮を剥ぐ手伝いをして、その後に各部位を取り外し方を聞く。骨や筋肉にそって無理なく切れば案外簡単な印象。大きい魚を捌くのと同じような感じ。
肉を外した後は猟犬に与えるための骨をざっくり切る。
余ったのは頭と毛皮。これは自然に返した。
本当に余すこと無く解体されたことに感動を覚える。
モモと背ロース、内ヒレをいただき帰路につく。
刺し身で食したが、今までと違うのは食べている物の姿が想像出来た事。魚は今までも食べながらその姿を想像していたが、肉を食べている時にその姿を思い浮かべたことは今まで無かった。
人生観が少しだけ変わった一日。
鹿よ、肉と人生観をありがとう。