2013/11/19

人の一部へ

ゆるまる家の工事が終わり、建築主と一緒に最後の仕上げをしました。床塗りです。
リボスの自然塗料を塗りました。亜麻仁油に似た塗料の香りの中、色の変わる床板と対峙しながら、設計から完成までの約一年に想いを馳せます。設計者にとって完成は嬉しくもあり、ちょっぴりさみしい瞬間でもあります。作業を終えると外は満月の穏やかな夜でした。ゆるまる家もいつまでも住まいとして健康であってもらいたいです。
前日には事務所のファサードの木製建具に同じくリボスを塗りました。自然の材料は自分達で手入れが可能で、そのたびに味が出ます。こうして物はだんだんと使う人の一部になっていくのだと、この二日間を通して思います。